ダイヤモンドといえばカラットと言われてもいい程4Cの中でも有名なカラット。
ですが、カラットの事を詳しく知る人は意外と少ないです。
今回は、カラットのいろいろについてお話ししたいと思います。
カラットって?
ダイヤモンドでよく聞くカラットですが、カラットとは重さの単位です。
1カラットは1グラムの10分の2、0,2gで1ctと表記されます。
1カラットは100ポイントに分割することができ、1ポイントは1カラットの100分の1です。
宝石商などでは1カラット以下のダイヤモンドをポイントだけで記述することもあります。
0,25カラットのダイヤモンドを25ポインターや25ポイントと呼ぶ、などです。
1カラットを超えるダイヤモンドの場合、例えば、1.07ctの場合は(イッテンゼロナナカラット)と呼びます。
ダイヤモンドは小数点以下百桁までの測定が可能となるので非常に精確な測定が出来ます。
1カラットの1000分の1(0.001カラット)にまで計量した後に一番近い100分の1、ポイントに四捨五入をします。
わずかに感じるカラット数の端数ですが、大変貴重なダイヤモンドであったり、高品質なダイヤモンドであれば、その端数が数百 、数千ドルもの価格差になることもあるのです。
原石から磨き出す際、カッターはまずカラットが大きく採れるようにカットを施します。
同じカラットのダイヤモンドでもその他のグレードによって価値が変わります。
全く同じカラットでも深さの寸法が違うダイヤモンドであればテーブル面の直径が異なります。
例えば、深さの寸法が浅いものはテーブル面の直径が大きく見た目には大きなダイヤモンドに見え一見価値の高いダイヤモンドのように思えるかもしれません。
ですが、効率よく光を反射するカット形状に値しない為、輝きが損なわれ評価も低くなります。
カットグレードの一定の基準に沿ったカットが施されたダイヤモンドでなければ、たとえ大きく見えるダイヤモンドであっても評価が下がり、価格も大きく落ちてしまうのです。
カラットはしばしば大きさや量を表すと間違われますが、カットにより大きさは変わるため、この認識は正しくありません。
例えば、0,1gのダイヤモンドが2つあるとします。
片方は厚さが薄く表面積が大きいもの。
もう片方は厚みがあって表面積小さいもの。
この表面積の大きさはカットデザインによって大きく変わります。
そのため、ぱっと見の大きさに違いがあるものでもカラットは同じということもありえます。
とは言うものの、カラットを大きさの単位と間違われるのにも理由があります。
ダイヤモンドの多くがラウンドブリリアントカットを施されており、また、4Cを意識して購入するのは一般的にエンゲージリングの場合が多いです。
4Cが適用されるのはラウンドブリリアントカットのダイヤモンドのみとなります。
ここでカラット数別のラウンドブリリアントカットの直径数を見てみましょう。
0.10ct = 3.0mm
0.20ct = 3.7mm
0.30ct = 4.3mm
0.50ct = 5.2mm
1.00ct = 6.5mm
このようにカラット数が大きくなれば直径が大きくなっていますので、カラットを大きさの単位だと勘違いされることが多いのも納得です。
カラット数=価格差?
クラリティ、カラー、カットの条件が同じダイヤモンドの場合、カラットの数字が大きいものほど高額になっていきますが、カラットが倍だから値段も倍とは言えません。
取り扱う業者の違いももちろんですが、ダイヤモンドはサイズが大きいほど希少価値が高くなり魅力的な為、割高の値段設定になることが多いのです。
例えば0,5カラットのダイヤモンドが173,000円の場合、倍の重さの1カラットのダイヤモンドが価格も倍で346,000円になる、とは限りません。
現在では1カラットのダイヤモンドは796,000円ほどとなり、0,5カラットのダイヤモンドの約4,3倍の価格となっています。
このように1カラットのダイヤモンドが4つで4カラットのものより、1つで4カラットのダイヤモンドは1カラット×4の価格よりも大幅に高額となるのです。
カラットの起源は?
0,2gが1カラットとされる現代のカラットシステムは、イナゴ豆から始まりました。
カラットの語源はカロブ(イナゴ豆)から由来していて、この豆の実はさやの中の位置に関係なく重さがほぼ均一となっています。
乾燥させると一粒が0.2gになり、昔はこの実を使って宝石の重量を計っていました。
ギリシャ語でこの豆をキャラテイオンと言いそこから、イナゴ豆=1カラットになったと言われます。
マジックサイズって?
ダイヤモンドには価格に大きく差が出るカラット数があります。
それに当たるカラット数は0,5カラット、0,75カラット、1カラットなどでそれらをマジックサイズと言われます。
例えば、0,95カラットのダイヤモンドと、1,01カラットのダイヤモンドでは視覚的には大きな差はありません。
ですが、1カラット以上のダイヤモンドを求める消費者としてはその差は大きいものです。
片方のダイヤモンドがマジックサイズの1カラットを超えることから、その重量がわずか6ポイントの差でも価格差は20%ほど生じることになります。
これを逆手に取り、1カラット近くのダイヤモンドを希望しているなら、0,99カラット以下のダイヤモンドを選ぶと1カラットを超えるダイヤモンドよりも割安に高品質なダイヤモンドが手に入ります。
マジックサイズにほど近いけれど、少しだけ届かないカラットのダイヤモンドはカラットの数にこだわりがない消費者にとっては、実はお買い得で狙い目なダイヤモンドとなるのです。
人気のカラット数は?
エンゲージリングなどに選ばれるのは、0,2カラットから0,4カラットが平均的だと言われます。
では、相場のカラットはどのくらいでしょうか?
最も多いのは0,2カラットから0,3カラットで、それの続くのは0,3カラットから0,4カラットです。
この結果を見ると、0,2カラットから0,4カラットで充分だとする人が多いようです。
このカラット数が小さいと感じるか大きいと感じるかは個人差があるとは思いますが、0.2カラット未満の層も1割程度はいるので、そう考えるとエンゲージリングのダイヤモンドはカラット数が大きいものでなければならない、とも言えないようです。
一般的にエンゲージリングで人気があるのは0,3カラットと言われています。
カラット数によりダイヤモンドのサイズも大きくなるので、あまりカラット数の大きいものだとデザインのバランスに影響してきます。
大き過ぎず小さ過ぎない0,3カラットは直径で言うと4,2mm程です。
見た目も華奢過ぎないので貧相に見えず、女性の指に収まりのいいジャストサイズと言えると思います。
また、0,3カラットだとデザインの種類が多くデザインの選択肢が広がることも要因の一つです。
ファッショナブルなデザイン、上品なエンゲージリングを選びたいなら0,3カラットのダイヤモンドがお勧めです。
いかがでしたでしょうか?
ダイヤモンドを選ぶ際によく耳にするカラットですが、実はちょっと違うように解釈していたり、意外と知らないことも多いです。
ですが、ダイヤモンドを購入する前に知っておくと、少しだけお得に質の良いダイヤモンドが手に入るかもしれません。
素敵なダイヤモンドとの出会いをお祈りしております。