婚約指輪の種類と選び方
「婚約指輪」は一生に一度の宝物ですから、本当に気に入ったものを選びたいですね。ただ、馴染みがないとどんなものを選んだらいいのか、自分はどんなデザインが好きなのか、ということがなかなかイメージしにくいのではないかと思います。婚約指輪と言えばダイヤモンドが主流ですが、婚約指輪のこと、ダイヤモンドの特性などを知って、一生の宝物となる指輪を探してみてくださいね。
「婚約指輪ってどうやって選べばいいの?」「給料3か月分って本当?」「婚約指輪にはどんなものがあるの?」などという様々な疑問についてまとめました。
婚約指輪とは?
結婚が決まってから用意する指輪には「婚約指輪(エンゲージリング)」と「結婚指輪(マリッジリング)」があります。「どう違うの?」と思われるかもしれませんが、「婚約指輪」は結納の時に男性から女性に贈るもの、「結婚指輪」は夫婦になる二人がペアで揃え、結婚式の指輪の交換に使うものです。
婚約指輪はダイヤモンドが主流
婚約指輪は、男性から女性に婚約を記念して贈るもので、ダイヤモンドが主流です。なぜダイヤモンドかというと、いくつかの理由があります。それは、「ダイヤモンドは地球上に存在する一番強固な天然の鉱物である」ということや、美しさと希少性です。無色透明な輝きが「純潔」を意味し、硬い鉱物で傷つくことなく輝き続けることから「永遠の愛」を象徴するとされ、「婚約指輪=ダイヤモンド」が定着しました。
絶対に用意しなくてはならないの?
婚約指輪を必ず用意しなくてはならないという決まりはありませんが、一生に一度の大切な記念になりますので、なにかを形にして残したいですね。「記念の形」が必ずしも婚約指輪である必要はありません。結婚するお二人の価値観やライフスタイルで、決めていいのではないでしょうか。
相場はいくらぐらい?
「婚約指輪は給料の3か月分」と言われていた頃もありましたが、今の平均購入金額は35万9000円。一般的に多い価格帯は20万~40万円です。10万円ごとの価格帯で見ると、第1位は10~20万円で24%、第2位は20~30万円で21%、第3位は30~40万円で20%と大きな差はありません。上には上があってきりがありませんから、平均すると36万円ぐらいになるのでしょう。
いつごろ用意すればいいの?
結納や家族の顔合わせなど、お披露目をする機会があれば、その2か月ぐらい前にはオーダーしましょう。多くの人が結婚式の半年前に、家族の顔合わせをするそうです。婚約指輪は、オーダーしてから1か月から3か月かかるので、日程に余裕を持ちましょう。
どんな指輪を選べばいいの?
一番人気はダイヤモンドとプラチナの指輪です。昔は誕生石を婚約指輪にする人もいましたが、現在は9割以上の人が、ダイヤモンドを選んでいます。無色透明のダイヤモンドを、より美しく見せてくれるのがプラチナの土台です。相場から、最も多く選ばれているのが0.3カラット台のダイヤモンドだということになります。
ダイヤモンドの価値を決める「4C」とは?
ダイヤモンドの価値はどこで決まるのでしょうか?「4C」と呼ばれる「カラット・カラー・クラリティ・カット」について、簡単にご説明します。
「カラット」
石の重さを表す単位を「カラット」といって、1カラットは「1ct」と表記します。1ctは0.2gに相当します。
「カラー」
ダイヤモンドのカラーのグレードは「ダイヤモンド」の「D」から始まり、Zまでの23段階に階級付けされています。無色でもっとも美しいとされているのが「Dカラー」です。
「クラリティ」
クラリティとは石の透明度を表します。透明度は、ダイヤモンドにどれだけ天然の内包物(インクルージョン)が入っているかということや、傷の大きさ、位置、数、色や性質について、拡大鏡で見て階級付けされます。ほとんどの傷や内包物は、専門家が拡大鏡で見ないと確認できません。
グレードの高いものから、「FL(flawless)」「IF(internally flawless)」「VVS1(very very slightly included)」「VVS2」「VS1 (very slightly included)」「VS2」「SI1 (slightly included)」「SI2」「I1(included)」「I2」「I3」と階級付けをしています。
「カット」
ダイヤモンドのカットを評価して、階級付けをします。グレードの高い順から「excellent」「very good」「good」「fair」「poor」の5段階です。
ダイヤモンドには鑑定書がついています
ある一定以上のグレードのダイヤモンドには、鑑定書(ダイヤモンドグレーディングレポート)がついています。厳しい国際基準をクリアし、品質が保証されたダイヤモンドだという証拠です。世界的に有名な宝石の鑑定機関は、GIA「米国宝石学会」、HRD(ダイヤモンド・ハイ・カウンセル)、日本国内ではCGL (中央宝石研究所)、AGT(AGTジェムラボラトリー、GIAジャパン)などです。
ダイヤモンド選びのポイントは?
ダイヤモンド選びにいちばん重要なのは「カット」だと言われています。なぜなら、カラーとクラリティのグレードが高くても、ダイヤモンドの輝きを美しく見せてくれるカットが低品質ではくすんで見えてしまうからです。ご予算内でカットのいいものを選びたいですね。次に重視したいのが「カラー」です。「クラリティ」に関しては、肉眼で傷や内包物が見えないものを選ぶといいでしょう。
ダイヤモンドのシェイプ
シェイプとは、ダイヤモンドの形です。圧倒的に人気があるのは「ラウンド」、つまり丸型です。そのほかには、プリンセス・エメラルド・ペア・ハートなど数十種類のシェイプがあります。「ダイヤモンドと言えばこれ」という定番なのが「ラウンドブリリアントカット」で、もっともダイヤモンドを美しく見せてくれるというカットです。
素材について
プラチナ
婚約指輪の素材として、もっとも使われているのがプラチナです。ダイヤモンドを美しく引き立ててくれる、汗や酸に強く強固な金属であるという理由からです。プラチナは「pt」と表記し、最高純度の純プラチナはpt1000です。純プラチナは柔らかすぎるため、pt950やpt900が使われることがほとんどです。シルバーの白さとは違い、やや黒い渋みのある輝きがプラチナの特徴です。
ゴールド
日本人の肌の色によく馴染むゴールド(金)は、プラチナに次ぐ人気があります。金の純度は「K」で表記されます。純金は「K24」ですが、プラチナと同様に純金は柔らかすぎるため、K18(18金)がいちばんよく使われています。ゴールドの指輪は、明るい華やかな印象です。
指輪のデザインは?
昔は婚約指輪と言えば「立て爪リング」と呼ばれる、爪で一粒石を留める方法が定番でしたが、今はいろいろなデザインのものがあります。メインのダイヤモンドの周りを小さなメレダイヤで囲んだものや、アームの形もストレートなタイプのほかに、V字、S字、X字などがあります。
既製品を買う?オーダーする?
既製品は、ダイヤモンドが指輪にセットされた完成品として店頭に並んでいるので、実際に身に着けてみることができるという安心感があります。予算が決まっている人には、ダイヤモンドと指輪の枠をそれぞれ選び、製品に加工してもらう「セミオーダー」のシステムも人気です。「デザインから自分で考えたい」というこだわりのある人は、「フルオーダー」で職人さんに手作りしてもらうこともできます。
婚約指輪はどこで買う?
ジュエリーショップで購入するほかに、ネット通販でも購入することができます。ネット通販は、実物を手に取って見ることができないというデメリットはありますが、お店のコストがかからない分、お安く購入することができます。同じ予算内で、よりグレードの高い指輪を買うという賢いお買い物も、ネット通販なら可能です。婚約指輪がどんなものか、なんとなくおわかりいただけたでしょうか?なににこだわりたいかポイントを絞って、自分の好きな指輪のイメージをしてみてくださいね。指輪との出会いも一期一会。一生ものの宝物との出会いをお祈りしています。