ダイヤモンドを知る

ダイヤモンドの誕生秘話

ダイヤモンドの誕生秘話

美しく輝く宝石の王様、ダイヤモンド。「磨けば光る石」と有名ですが、もともと何でできているどんな石なのでしょうか。ダイヤモンドはどんなふうに誕生し、いつ、どこで人によって発見されたのでしょうか。ダイヤモンドができるまでと、ダイヤモンド産出にまつわる歴史をお伝えしていきたいと思います。

ダイヤモンドは何でできているの?

ダイヤモンドは、炭素からでいています。炭素からできているものと言えば、黒鉛がありますが、これは鉛筆の芯と同じもので、真っ黒い炭です。「ダイヤモンドと黒鉛が同じものからできているの?」となかなか信じられないでしょう。これは、炭素の結びつき方が全く違うからです。

ダイヤモンドは、地下100㎞ととても深い場所で作られます。このように深い場所では、高温・高圧により周りから、かなり強い力で押さえつけられています。そのため、炭素の粒は強く結び付けられ、硬いダイヤモンドが作られるのです。

ダイヤモンド誕生は、地球の誕生のころ

高温高圧の地下深く、上部マントルで形成された炭素の結晶、それがダイヤモンドです。火山の爆発とともに地表まで一気に運ばれ、噴出したマグマは冷却されて固まりました。それがダイヤモンドを含んだ岩石、「キンバーライト」です。この岩石が最初に発見された場所、南アフリカのキンバリーにちなんで、名前が付きました。キンバーライトは、ダイヤモンドを運ぶ役割をしています。

マグマがキンバーライトを運んだ地中の道は、パイプ状の鉱脈になります。最大のキンバーライトパイプの深さは160㎞にも及びます。地下深くへと続くその大きな穴は、宝の穴でありますが、やがてその穴は姿を消してしまいます。柔らかいキンバーライトは崩れ落ち、噴火口を埋めてしまうからです。そして周りの土砂や岩などに覆われ、何百万年も経つうちに風化し、パイプは隠されてしまいます。

また、風化されて砂礫(河原の砂)となったキンバーライトは、川や海に流されて川底に蓄積し、川床や海岸に鉱床を作ります。ちなみに、一番最初に見つかったインドのダイヤモンドは、この種の鉱床でした。

世界で最初に発見されたダイヤモンド

宝石が作られるのには、億単位の年月がかかります。ダイヤモンドは古い物で45億年、新しい物でも1億年前に作られたものです。

ダイヤモンドが世界で初めて発見されたのは、紀元前8世紀から7世紀のインドです。インドのドラヴィダ族が、おそらく川床の砂礫から拾っていたのだろうと伝えられています。ドラヴィダ族は、ダイヤモンドが非常に硬い鉱物であることや、正八面体に平行に割れる劈開性について知っていました。インド産のダイヤモンドはローマ帝国にも伝わり、「インド石」と呼ばれていました。しかし、川床から発見できるダイヤモンドにも限りがあります。のちに世界各地から、ダイヤモンドが発見されるようになりました。

ダイヤモンド産出国の移り変わり

ダイヤモンドが次に発見されたのは、ボルネオのカリマンタン島でした。しかし、カリマンタン島で発見されたダイヤモンドは、数が少なかったため、ヨーロッパへ輸出されるダイヤモンドは、すべてインド産のものでした。長い間インドでしかダイヤモンドが発見されなかったため、インドが唯一の産出国として知られていました。

インドでのダイヤモンドの産出量が行き詰まりかけてきたころ、インドにしかなかったダイヤモンドがブラジルのミナスジェライス州で発見されました。1720年代に発見されたブラジルダイヤモンド鉱脈は、約1世紀にわたって主な生産地となりました。

当時ブラジルを支配していたポルトガル人が、数年にわたってダイヤモンドを支配し、多くのダイヤモンドをヨーロッパに輸出していました。インド人のダイヤモンド商人は「ブラジル産ダイヤモンドは質が悪い」と風評被害を発生させようとしました。それに対してポルトガル商人は、インドのゴアから、ブラジル産ダイヤモンドをインド産と偽ってヨーロッパに輸出するという、産地偽装で対抗しました。

ブラジルでのダイヤモンド発見から130年後の1867年、ブラジルでのダイヤモンド産出が陰り始めてきたころ、世界最大級の南アフリカの鉱脈が発見されました。現在の南アフリカ共和国のオレンジ自由国と、英国領ケープ植民地の間にあるオレンジ川です。オレンジ川には数万人の人が集まり、次々と新しい鉱脈が発見され、ゴールドラッシュならぬ「ダイヤモンドラッシュ」を迎えました。

ダイヤモンドラッシュとデビアス社

このダイヤモンドラッシュによって初めて、ダイヤモンド鉱床である母岩の存在が、地質学者によって発見されることになります。それに加え、ダイヤモンドの採掘方法が変化したことで、「ダイヤモンド・シンジゲート」と呼ばれる「デビアス社」を中心としたダイヤモンド販売機構が確立しました。そのおかげで、ダイヤモンドの価格が安定するようになったのです。

デビアス社を中心としたダイヤモンド販売機構は、全世界のダイヤモンドの産出量の85%をコントロールするようになりました。

現在のダイヤモンド産出国は?

現在でも南アフリカは主なダイヤモンド産出国として君臨し、ブラジルも昔の勢いはないものの生産を続けています。アフリカにはもともと良質な鉱脈があったらしく、タンザニア、アンゴラ、シエラレオネ、ボツワナ、リベリアなどの各国が、ダイヤモンド産出の大半を占めています。

1967年には、独立した直後のボツワナ共和国北部にあるオラパ鉱山で、大規模な鉱床が発見されました。ボツワナは世界第2位のダイヤモンド産出国となり、「アフリカの奇跡」と呼ばれる経済成長を果たしました。

1970年ごろ、オーストラリアでもダイヤモンドの採掘が始まりました。アーガイル鉱山で採掘されるダイヤモンドの90%が、ブラウンからイエローに分類されるダイヤモンドでした。宝飾品として使用できないため、工業用として使われています。また、オーストラリアは、ファンシーダイヤモンドを多く産出しているとして、注目されています。

1991年、ダイヤモンドは産出されないと思われていた北米大陸、カナダ北部でダイヤモンドの素粒子が発見されました。1998年、カナダのダイヤヴィグ鉱山が操業し始め、2003年にはエカティ鉱山が操業を開始しました。

現在のダイヤモンド産出量は、ロシアがトップです。ロシア産ダイヤモンドの99%が極東のサハ共和国です。サハ共和国のダイヤモンド採掘中心都地は「ミールヌイ」です。この街にはロシア最大のダイヤモンド会社「アルローサ」の本社があります。ミール鉱山と名付けられたキンバーライトのパイプ状鉱体は、1957年より採掘が始まりました。2001年に終掘し、深さ525m、直径1250mの巨大な採掘ピットは、観光名所となっています。

ロシアの地下に眠る3000年分のダイヤモンド

2013年にロシアのチャリャビンスクに隕石が落ちたというのは、まだ記憶に残るニュースだと思います。ロシアの隕石落下地点の下には、3000年分のダイヤモンド原石が眠っていると発表されました。「なぜ隕石落下地点にダイヤモンドが…?」と思われるかもしれません。ダイヤモンドを生成する要因の一つに、隕石の地球落下時の高温高圧により作られることがあるからです。ロシアに眠るダイヤモンドの総カラット数は「数兆カラット」というとてつもない量です。

何十億年前に作られたダイヤモンドが、現在でも採掘され続け、まだまだ発見されていないお宝が眠っているとは、なんとも夢のあるお話ですね。

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