ダイヤモンドは指輪、ネックレスなど様々なアクセサリーに使用されていますが、耳につけるピアスにも使用されています。しかしこのピアスは顔に近い部分に身につけるので、上手に選べるかどうかで大きく印象を左右してしまう物でもあります。そこで今回はそんなダイヤモンドのピアスの選び方や豆知識をまとめてみました。
ピアスの歴史
ピアスは起源がとても古く、昔は刺青(タトゥー)など同じ用途で魔除けなどの意味合いを込めて使用されたりしていました。古代エジプトなどでは王族や貴族は20歳になるとピアスを付けるという習慣もあったようです。
そしてなぜ耳なのかということについては、昔の人は耳の穴から悪魔が入り込み災いや病気をもたらすと考えていたため、耳の周囲に装飾品を付けたと言われています。他にも宗教上の理由や、時には戦死した兵士の身元確認のために付けられていることもあったようです。かなり古い時代では環状の物が多かったようで、日本などでも輪に鎖がついていてそこに様々な飾りを付けたらしき物が発見されています。仏教用語ではピアスホールのことを耳朶環(じだかん)と呼び、そこに装飾品を付ける事は、知恵や幸運を呼ぶとされていました。仏教の開祖である仏陀も後に華美な装飾品は必要ないということにはなりましたが、ピアスを付けていたという記述があるそうです。ちなみにピアスとは和製英語であり、英語ではピアスは耳に穴を開けることそのものという意味になります。あちらでは全てイヤリングで統一されているので、ピアスが耳に穴を開けるもの、イヤリングがそうでない物という区別も日本独自のものです。
また一口にピアスといっても現代では、耳のいろいろな部分に付けることで呼び名も異なります。一例としては、アウターコンク→耳の軟骨部、トラガス→耳珠と呼ばれる顔の側にある三角の出っ張り部分、コンク→耳の穴付近、アンチトラガス→耳たぶ上側の軟骨、イヤーロブ→耳たぶに穴を空けるなどがあります。予備知識と知っておくとお得かもしれません。
ダイヤモンドのピアスの選び方
ダイヤモンドのピアスの選び方は予算、年齢、服装、持っているアクセサリーの種類、顔の大きさ、耳の大きさ、肌の色、髪型、どんなシーンで身につけるか、など実に様々な面を考慮すべきだと言えます。また、他のダイヤモンドアクセサリーでは4Cや鑑別所の有無などが気になりますが、これらがあると高額ということだけでなく、ピアスを落としてしまうこともあるため、必ずしも最重要であるとは限りません。自分がどんなシーンで身につけるのかなどTPO (時間、場所、場面)を重視して選ぶ方がよいとも言えます。
具体的なピアスの選び方① つけるシーンによって選ぶ
ピアスの最初の選び方として自分がどんなシーンでよく身につけるかということを考えておくと選びやすいでしょう。例えば、仕事場で付ける場合、シンプルで控えめ、さりげなく付けられるデザインや大きすぎないダイヤのカラットを選んだ方が良いでしょう。一般的には0.3~0.5のダイヤの大きさが自己主張しすぎないサイズです。どんなデザインのピアスがあるかと言えば、ピンクの真珠とダイヤを合わせた控えめながら女性らしい物や、覆輪留め(ふくりんどめ)と呼ばれるダイヤの外周を地金で覆ったタイプなども落ちたり、引っ掛かったりしないので実用的でおすすめです。
カジュアルなアウトドアなどにシーンでは0.5未満のカラットでシンプルなデザイン、ダブルロックキャッチ使用となっているものなどが落下しづらくふさわしいでしょう。
また、上記のような日常使い以外にもパーティなどで付ける場合は0、5~1、0といった比較的、大き目のダイヤモンドでも華やかなシーンなどでふさわしいと言えます。例としては、プラチナの台座に一粒ダイヤを付けたシンプルながらも華やかなデザインの物やエタ二ティタイプなどの台座に何粒ものダイヤを敷き詰めたタイプの物もゴージャスでしょう。他にも三連にダイヤが連なったスリーストーンタイプなどもあります。これはフランスではトリロジーダイヤと呼ばれ、三部作という意味になります。3つのダイヤが女性の過去、現在、未来を表現している非常にロマンチックな意味合いのピアスのデザインです。
具体的なピアスの選び方② 服装に合わせて選ぶ
ダイヤは自分が普段、どのような雰囲気の服装が多いか、もしくはどんな自分を演出したいかということでも選び方が変わってきます。例えばシンプルなデザインで無色透明なダイヤはどんな服装にも合わせやすいですし、クールなイメージならプラチナの台座にダイヤが付いている物や、可愛いイメージを持たせたいならモチーフデザインのハート、フラワー、しずく型、三日月型、もしくは揺れるデザイン、スリーストーンなどです。他にも個性的なイメージがほしいのならブラック、ブラウンといったカラーダイヤにしてみるなどの身につけ方もよいでしょう。ちなみにダイヤの複数付けですが、この場合は大きさ、色、形、地金、デザインを統一すると上品に見えるということです。
具体的なピアスの選び方③ 顔の印象や髪形などで選ぶ
ピアスを購入する場合、どんなイメージを演出したいかということも大切ですが、やはり顔の周囲に身につけるものですから、できればそれぞれの個性に合ったデザインや大きさのダイヤを選ぶことが失敗しないポイントです。では顔の個性や髪形などによってどのような選び方の例があるかといえば以下のようになります。
小顔の人・・・小粒、一粒タイプ、ボリュームのある物よりは、華奢なデザインがおすすめ
顔が大きめの人・・・揺れるデザインや縦ラインを強調した物、スリーンストーンピアスなどを選ぶと小顔に見える
面長な人・・・縦ライン強調ピアスは顔をより長く見せてしまう。スタッドタイプや一粒ダイヤピアスなどが良い。
※スタッドタイプとは、耳に 差し込む部分(ポスト)がストレートになっており、キャッチ(留め具)を使って固定する タイプのピアスのこと
四角い顔の人・・・縦ライン強調で華奢なデザインの物は顔を柔らかい印象に見せてくれる。
丸顔・・・縦ライン強調したスタッドタイプが○、細めのエタ二ティピアスなども良い。
逆三角・・・揺れるデザインにピアスなどは女性らしさを演出し、きつい印象を和らげてくれる。優しく見えるデザインが良い。
色白・・・地金がホワイトゴールド、ピンクゴールドなど淡い色合いの物が似合う。イエローゴールドは、あまりおすすめでない。宝石はピンクトルマリン、アクアマリンなどの他、ダイヤモンドも少し黄色っぽい物の方が良い。
色黒・・・色白と逆のタイプでイエローゴールドなどが良く似合う。宝石やダイヤもはっきりとした濃い物がおすすめ、石も大きめの方が良い。
髪をアップにしている人・・・大きめのピアス、縦ラインを強調、垂れ下がるものなどが似合う。
髪をおろしている人・・・大粒のスタッドタイプのピアス、一粒ダイヤなどが良い。
いかがでしたか?ピアスは顔近くに付ける装飾品なので、ある意味では指輪やネックレスよりも相手に強烈に印象を与える物と言えるかもしれません。好きなデザイン以外にも様々な点を考慮して購入すべきと言えるでしょう。ぜひ上記のような選び方を参考にしてご自身に一番似合うピアスを選んでみてください。