「リユース」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、ダイヤモンドがリユースできることをご存知ですか?「リユース」を辞書で引くと「再使用する」という意味があります。傷が付きにくく、永遠の輝きを持つと言われているダイヤモンドは、リユースにとても適していると言えます。ダイヤモンドのリユースについてまとめてみました。
リユース、リサイクル、リデュースの違いは?
「地球の資源を無駄にせず、繰り返し使う」「ごみをできるだけ出さない」という社会の取り組みに「3R」があります。3Rとは「リユース」「リサイクル」「リデュース」を意味します。似て非なる3つの「R」は、それぞれ次のような意味を持っています。
リユース
一度使用された商品のそのままの形状、または部品をそのまま再度利用すること。「再使用」とも言います。オークションやフリーマーケットで物を売ることや、空き瓶などを洗浄・消毒して何度も使うことも「リユース」です。
リサイクル
製品化された物を資源化し、新たな製品の原料として再度利用しようとすること。ダンボールから再生紙を作ったり、ペットボトルからフリースを作ったりすることは「リサイクル」になります。
リデュース
英語で「減らすこと」という意味です。環境用語ではゴミを減らすことや、必要以上な物の生産や消費を抑えることを意味します。
ダイヤモンドはリユースに最適
ダイヤモンドは普遍的な物で、傷が付きにくいので長く使うことができます。価格が安定し、急に大きく変動することもありません。ダイヤモンドは、売ったり、作り替えて再使用(リユース)することに適しています。
リユースする手段は?
ダイヤモンドジュエリーをリユースする手段は、次のようなものがあります。
オークション出品
ひとつの商品に対し、購入希望者同士が購入希望金額を提示し、最高金額を付けた人が購入できるというオークション。ネットオークションのメリットは、品数が豊富で閲覧者も多く、自分で売値を決められるという点で、オンライン上で決済ができるという手軽さもあります。デメリットは、商品を直接手に取って見ることができないということや、完全に個人同士の取引なので、トラブルもあり得るということです。
質屋
質屋は「ブランド品やジュエリーを買い取って販売するお店」というイメージが定着しつつありますが、本来は品物を預けてお金を借りるところです。期限までにお金を返せば品物が戻ってきますが、期限までに返済しないと品物は質屋のものになります。その代わり返済義務はありません。質屋のメリットは「期限内に返済すれば商品が戻ってくる」という点で、デメリットは「買い取りに比べて査定額が低くなってしまう」ということです。
ダイヤモンド買取店
近頃増えているダイヤモンド買取店は、その場で査定額が出るのですぐにダイヤモンドを売ることができます。即売却できるので換金率が高いことと、売った後のダイヤモンドに関する責任がないので、面倒でないというメリットがあります。一方デメリットは、売るお店によって買い取り額がまちまちなので、納得のいく値段をつけてくれる買い取り先を見つけるまでの手間と労力がかかるということです。「信頼できる業者を見つけられるかと」いう点にかかっています。お店に出向く時間がない人のために「宅配買取」や「出張訪問買取」もありますが、「出張訪問買取」はあの手この手で貴金属類を買い取ろうとするため、もめごとやクレームが絶えません。
専門業者の委託販売
ダイヤモンドを売ろうと思ったときは、売買の仲介サービスを利用することもできます。専門業者に委託することで得られるメリットは、ダイヤモンドの大きさや品質によっては高額買い取りを期待できるという点です。業者が仲介をしてくれるので、売る側と買う側の個人情報などのやり取りの必要がなく、安心できる方法だとも言えます。デメリットは、売れるまでに時間がかかり、すぐに換金できないということです。
リサイクルショップに売る
使わないものをリサイクルショップに売る人が増えています。リサイクルショップでも、大型チェーン店から個人経営までさまざまです。上手に活用するためには、特徴を知っておきましょう。大型チェーン店は品ぞろえがいいので、すでに在庫が揃っていると買い取ってもらえない、または、売値が安くなるということもあります。小型店や個人経営のお店は、値段交渉の融通が利きます。お店によって買い取り額が違うので、いくつかのリサイクルショップを回って比較検討しましょう。
どんなお店に出せばいいの?
ダイヤモンドは、鑑定するうえで幅広い知識と経験が必要な宝石です。スタッフの知識が豊富で鑑定力があり、ダイヤモンドを多く取り扱っているお店を選びましょう。鑑定書があれば一緒に持参しましょう。お店によって買い取り額も変わってくるので、いくつかのお店で査定してもらって、売るお店を決めましょう。
「リフォーム」もリユースのひとつ
ここまでは「ダイヤモンドを売る」という形でのリユースの方法をご紹介してきましたが、「部分的に再利用する」ということもリユースのひとつです。ジュエリーと枠を石にばらして、リフォームすることもリユースにつながります。ダイヤモンドジュエリーのリフォームについて、ご紹介します。
ダイヤモンドジュエリーのリフォーム
傷が付いたり壊れたりしにくいダイヤモンドは、永久に使えると言っても過言ではありません。しかし、デザインに飽きてしまったジュエリーや、お母様から譲り受けたダイヤモンドの立爪リングなどが、使わずにしまったままになってはいませんか?思い入れはあるけど使っていないダイヤモンドジュエリーは、長く楽しむために好みのデザインにリフォームしましょう。何度でも生まれ変わることのできるジュエリーは、世代を超えて使うことができます。
どこでリフォームするの?
ジュエリーショップ、ジュエリー工房などにリフォームを依頼します。
セミオーダー
お手持ちのダイヤモンドの大きさに合う枠を選び、ジュエリーに加工します。地金は、プラチナ、ゴールド、ピンクゴールドなど。アイテムは指輪、イヤリング、ピアス、ネックレスなどが選べて、メレダイヤを入れることもできます。枠の実物を見て選んだり、カタログから選ぶこともできます。遠方で来店できない場合は、宅配を利用してリフォームできるお店もあります。
フルオーダー
一点物を手作りしているジュエリー工房などで、一から作ることもできます。自分でデザインしたい人や、作りたいジュエリーのイメージがある人におすすめです。デザイン画は描けなくても、プロのデザイナー、職人に希望を伝えることで形にしてもらうことができます。
リフォームの流れ
- ヒアリング。希望のデザインやアイテムを伝えます。
- 石の状態を確認します。
- デザインの決定。枠を選んだり、デザイン画を描いてデザインを決定します。
- 予算に合わせて見積もりを出します。
- 加工。加工には1~2か月かかります。
- 完成。
不要になった貴金属を売ることもできます
リフォームで不要になった貴金属や、切れてしまったネックレスのチェーンは、下取りしてもらうこともできます。貴金属製品は、当日の相場で買取金額が決まります。売ることのできる貴金属の品位は、金はK9以上、プラチナはPt750以上、シルバーは800以上です。