結婚する時に指輪をプレゼントされるというシチュエーションは憧れであり、定番です。しかしながら、実はプロポーズの時にもらう婚約指輪と結婚式の時にお互いが交換する結婚指輪が2種類あることは、案外知らない人も多いようです。そこで今回はそんな結婚指輪と婚約指輪の違い、婚約指輪の歴史、婚約指輪を選ぶヒントなどについてまとめてみました。
婚約指輪の起源
婚約指輪=エンゲージリングは、古い時代だと古代のギリシャやローマなどで鉄の輪を婚約の印として用いていたことが起源なのではと言われています。また、婚約指輪に用いられることが非常に多いダイヤモンドですが、これは中世には男女を結び付ける特別な宝石であるとされていたようです。なんでも愛を司るキューピッドの矢の先にはダイヤモンドがついているとか。15世紀の中頃、オーストリアの大公がブルゴーニュのマリーという女性にプロポーズとしてダイヤモンドの婚約指輪を送ったことで、ダイヤの婚約指輪を送る習慣が広まったとも言われています。日本においては婚約指輪を送る習慣が始まったのは明治時代ぐらいからで、ダイヤモンドが手に入るようになり定番になったのは、高度経済成長期ぐらいからです。
婚約指輪と結婚指輪の違いとは
婚約指輪はエンゲージリングと呼ばれ、プロポーズや結納の際に男性が女性に贈るものです。一方、結婚指輪はマリッジリングと呼ばれ、結婚式の最中にお互いが交換し愛を誓うものです。また、人によって異なる場合もありますが、結婚指輪はその後も長くつけることになるので、シンプルなデザインになっていることが多く、婚約指輪はプロポーズ用のため、派手で華やかなデザインの物となっているという特徴もあります。
婚約指輪を選ぶヒント① ダイヤモンドでは、パヴェやエタ二ティなどが人気
ダイヤモンドの婚約指輪はエビアスという企業が婚約指輪は給料の3か月分というキャッチフレーズを付けて売り出したことなどから、現在でもエンゲージリングでは不動の人気があります。他にも鉱物の中で最も硬いことから、不屈の精神、永遠の絆、約束などがイメージされ、婚約指輪にふさわしい宝石とされるようです。また、結婚指輪がシンプルな物が選ばれることが多いので、婚約指輪に関してはパヴェと呼ばれるダイヤモンドを敷き詰めたデザインの物や指輪にぐるりとダイヤを並べたエタ二ティなど華やかな指輪が好まれます。ダイヤのカラットに関しては0、2~0,3カラット未満のダイヤモンドが最も人気があるそうです。
婚約指輪を選ぶヒント② 可憐なピンクダイヤモンドも婚約指輪にふさわしい
ダイヤモンドというと無色透明というイメージが強いですが、他にもブラウンやピンクなどの色がある物もあります。無色のダイヤモンドは王道ですが、ピンクで可愛らしいダイヤモンドも婚約指輪として贈るにはふさわしいかもしれません。ブラウンも落ち着いた輝きで大人の魅力があります。無色透明のダイヤ以外のちょっと一味違う婚約指輪を贈ってみてもよいかもしれません。
婚約指輪を選ぶヒント③ 色石は婚約指輪にはふさわしくない?
婚約指輪=ダイヤモンドというイメージが定着していますが、それ以外のカラーストーンは婚約指輪にはふさわしくないのでしょうか?実際はそのようなことはなく、ルビーやサファイア、真珠、エメラルドなどの色石を婚約指輪として贈ることもあるそうです。いつもつける結婚指輪に対して婚約指輪は親戚へのお披露目などの場所に一時的に行く時に付ける事が多いので華やかな色の石もふさわしいと言えるのです。しかしやはり婚約として贈るのですから、価値のあるもの、輝きのあるもの、硬度があり丈夫な石が婚約指輪としてはふさわしいと言えます。ルビーなどは硬度もダイヤモンドに次ぐと言われ、価値に関しては場合によってはダイヤモンドを上回る稀少性があるとされているので、婚約指輪にもふさわしいでしょう。ルビーを選ぶ際にポイントは透明度があり濁りの少ない物であることです。以下に婚約指輪として贈られることのある石の簡単な特徴をまとめてみました。
ルビー:輝く赤い宝石、同じ種類の石であるが、ルビーとして認められる赤以外はサファイアと呼ばれる。ダイヤモンドに次ぐ硬さがある。輝き、価値と共に婚約指輪にはふさわしい石です。
サファイア:ルビーと同じ種類の宝石、一番有名なのは深い青であるが、他にもイエロー、グリーン、ピンク、ゴールドなど色が豊富。硬度も輝きも申し分ない。珍しいものではパパラチアサファイアなどのオレンジがかったピンクの可憐な色のものもあります。
真珠:品があり他の宝石とはまた違った美しさが感じられる宝石、カラーも白以外にもクリーム、黒、シルバーなどがある。年齢を経ても派手でなくつけられるのも嬉しい。ただやはり他の硬い宝石にくらべると柔らかく傷つきやすいところもあります。
エメラルド:緑色の宝石、価値も高く、宝石に含まれている内包物があっても美しい。華やかなので婚約指輪にもふさわしいが硬度が他の石に比べて低いところがあります。
他にも光の具合によって色を変えるアレクサンドライト、希少な宝石でもあるパライバトルマリン、オパールなど人によって贈る婚約指輪は様々のようです。
婚約指輪を選ぶポイント④ 重ねづけを考えて購入してもよい
では婚約指輪はいつもつけてはいけないのかというと、そのようなことはありません。中には婚約指輪と結婚指輪を両方身につけたいという人もいて、両方のリングを左手の薬指に重ねづけする場合もあります。ちなみになぜ薬指に指輪をつけるかというと、昔、薬指の血管は心臓に繋がっていると考えられていたそうで、愛の告白にふさわしい場所と考えられていたようです。このように後々、指輪の重ねづけを考える場合は結婚指輪と合わせたデザインにした方が良いかもしれません。
結婚指輪を選ぶポイント⑤ アフターケアのしっかりしたところで購入する
これは結婚指輪にも言えることですが、婚約指輪はリングだけでなくダイヤモンドや色石などが華やかに飾られている物も多いので、その分、石が取れてしまう、汚れてしまうこともあるでしょう。また、長年つけずにいると指のサイズが変化してしまうこともあります。一生の大事なイベントでプレゼントされるリングですから、できればいつまでも壊れずにつけられた方が嬉しいでしょう。そのためにもできれば、購入後もメンテナンスや修理などを行ってくれるところでリングを選ぶことが望ましいでしょう。
婚約指輪を選ぶポイント⑥ アームの素材もしっかり選ぼう
既製品の場合、指輪のアームの部分はデザインや材質が決まってしまっています。しかし
最近ではセミオーダーやフルオーダーで指輪を注文する人も多いので、宝石だけでなくアームの材質やデザインにもできるならこだわりたいところです。シルバーであるか、プラチナか、ピンクゴールドかなどによってもかなり指輪のイメージも変化するので忘れずに注意しておきたいところです。
いかがでしたか?婚約指輪はやはりダイヤモンドが王道のようですが、個性的な宝石としてカラーストーンを贈るのも素敵なようです。結婚指輪をシンプルなデザインにして、婚約指輪は思い切った華やかな宝石がついた物を選んでもいいかもしれませんね。ぜひ今回の記事を参考にしてお二人の素敵なリングを選んでみてくださいね。