ダイヤモンドを知る

エンゲージリングの意味や歴史

プロポーズの瞬間。それは女性にとって人生で最高に嬉しい、サプライズの瞬間です。映画のワンシーンの様なロマンティックな場面。こんな素敵なプロポーズをされたい!と、誰もが一度は憧れるものです。反対に、男性にとってはシチュエーションや言葉選びなどあれこれ思い悩む、勝負の瞬間となります。そして何よりも大切なのが、指輪選びです。プロポーズする時に贈るのは、ダイヤモンドの指輪が定番となっています。一体こういった伝統はいつから始まったのでしょうか。今回は、エンゲージメントリングの意味や歴史についてのお話しをお伝えします。

古代エジプトから始まった歴史

エンゲージリングの始まりは、古代エジプトと言われています。丸い形は永遠を象徴すると言われていました。そして、丸い形をした指輪を心臓に最も近い左手の薬指にはめる事で、そのパワーが伝わると信じられていました。古代では、左手の薬指から流れる太い血管は直接心臓に繋がっていると言われ、心臓=ハートすなわち心に一番近い指に指輪をして永遠の愛を誓ったのです。

古代ローマでは、結婚の儀式として鉄や銅を素材とした指輪を贈る習慣があったそうです。この指輪には小さな鍵が付いていました。「鍵付きの指輪」は、この鍵により新しい人生の扉を開けることや、妻が夫の所有物であることなどを意味したと言われています。又、実際に財宝が入った宝箱を開けるための鍵として贈られることもあったそうです。

6世紀のイギリスでは、新婦が受け取るのは鍵付きの指輪だけではありませんでした。夫婦がこれから共有する大切なもの。特に新居の鍵は、新婦の腰の周りに大切に取りつけられました。教会の結婚式の際には、神父が鍵付きの指輪がいかに重要であるかについて説いたほどです。

始めてダイヤモンドが贈られたのは15世紀

1477年には、初めてダイヤモンドがエンゲージリングとして使用された記録が残っています。オーストリアのマキシミリアン大使がブルゴーニュのマリー公女と婚約した時のことでした。この婚約を機に、ヨーロッパ中の貴族や資産家たちの間でダイヤモンドのエンゲージリングを贈ることが流行し始めたのです。

15世紀にはゴールドを素材とした指輪に貴石がセッティングされた婚約指輪が流行しました。こういった指輪は、主に王侯貴族たちが身に着けていました。貴石にはそれぞれ意味があり、ルビーは愛、エメラルドは家庭、ダイヤモンドは強さを表すと言われていました。

当時は、花嫁が隠された意味のある指輪を受け取る事も多くあったそうです。この頃は、長方形にカットされたルビーとダイヤモンドがふたつセッティングされた指輪が人気でした。これらは献身と情熱を意味するものとしてエンゲージリングの主流となっていたのです。そして、これらの宝石の下には愛を誓う言葉が刻まれていました。ふたつの宝石から作られた指輪は、実はふたつに割ることが出来、花嫁と花婿がそれぞれ指にはめる様に作られていたのです。

ブラジルのダイヤモンド鉱山が発見される

18世紀になると、アイルランドで作られたクラダリングが流行します。王冠を付けたハートを両手で優しく包んだモチーフは、愛の象徴そのもの。この指輪はアイルランド西部にある小さな漁村クラダ村で生まれました。王冠は忠誠、ハートは愛、両手は友情を意味します。アイルランドを訪れたヴィクトリア女王が購入し身につけたことから人気に火が付き、現在でも愛を誓う指輪として世界中で愛されています。

1725年にブラジルでダイヤモンド鉱山が発見されます。これまでダイヤモンドはインドでしか発見されておらず、とても希少なものでした。しかしブラジルで鉱山が見つかったことにより、ヨーロッパの貴族たちがより多くのダイヤモンドを手に入れる機会が訪れたのです。

この頃のエンゲージリングはシルバーやゴールドを素材とし、センターに大きなダイヤモンド、その両側に貴石をあしらったものでした。結婚式のセレモニーでは、エンゲージリングに続き結婚指輪を贈る習慣が一般的となります。

高級宝石商が発したトレンド

1886年にアメリカの宝石商ティファニー社が「ティファニーセッティング」というダイヤモンドの石留め法を開発します。ダイヤモンドを6本の立て爪で高い位置で留めるので、外部の光を最大に吸収しさらに最高の光を反射するのです。このセッティング法は宝飾界に革命をもたらし、エンゲージリングの定番型となりました。

ダイヤモンドを南アフリカで採掘、世界に流通させているデビアス社は、ハリウッド映画やテレビなどのメディアを通して、ダイヤモンドエンゲージリングの魅力を存分に伝えました。

日本での歴史

日本にエンゲージリングを贈る習慣が始まったのは、開国し異国との繋がりが強くなり始めた明治時代だと言われています。しかし、この頃は日本でも指輪などのジュエリーを身に着ける習慣が定着していませんでした。そのため、指輪を贈るのが最も一般的となったのは、戦後になってからなのです。

1960年頃には結納としてパールの婚約指輪を贈るのが一般的でした。日本は古くから真珠の産地であり、御木本幸吉が養殖真珠の生産に成功してからパールは高級ジュエリーとして人気がありました。ダイヤモンドを贈る習慣が始まったのは1970年代以降になってからです。

現在では西洋の文化が日本中に広まり、チャペルやウエディングドレスなど、西洋式の結婚式を取り入れるのが一般的になりました。「ダイヤモンドは永遠の輝き」というデビアス社のキャッチフレーズとともに、ダイヤモンドのエンゲージリングは瞬く間に日本でも伝統として根付くこととなったのです。

ダイヤモンドエンゲージリングの魅力

女性にとって、エンゲージリングは人生を変えるきっかけとなる大切な贈り物です。小さいけれど、最もパワフルで夢と希望にあふれたギフト。ウエディングリングとペアにする事で、より一層その魅力と輝きが増すのではないでしょうか。

愛する人から受け取った指輪には、プロポーズの瞬間が永遠に刻み込まれています。ふたりだけしか知らない、最高のひと時の思い出が詰まったとっておきの宝物。

ハートに近い左手の薬指にはめる、鍵付きの指輪を贈る、愛のメッセージを入れる…など、エンゲージリングに秘められた長い歴史は、とてもロマンティックです。

そして数ある宝石の中でも、ダイヤモンドは世界一硬い物質です。その輝きは宝石の中では最高であり、永遠に続くものです。これからずっと長い人生を共にするパートナーへの愛を約束する証しとして、永遠の耐久性と輝きのあるダイヤモンドは最適の贈り物なのです。

エンゲージリングをお探しの際には、ダイヤモンドの4Cについての知識を前もって学んでおくと良いでしょう。自分の目で、自信を持って確実に良質なダイヤモンドを選ぶことができます。カットについて知っておくのもプラスになります。定番のラウンドブリリアントカットや、個性的なエメラルドカット、クラシックなアッシャーカットなどそれぞれがダイヤモンドの個性を引き出す様にデザインされています。

好みやライフスタイルによって、エンゲージリングの選択は様々です。指輪は贈られた瞬間から持ち主の物となり、毎日身につけるパートナーとなるのです。これから始まる新しい人生のために、おふたりだけのロマンティックな歴史を刻む特別のエンゲージリングを見つけましょう。

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